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VISA申請 Part 2 ~書類準備~

手続き
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「兎に角、留学するにあたってVISAを取る必要があるようだ。」

そう思われた方にまずは言いたい。

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VISA申請はストレスの爆発だ

揃えなければならぬ大量の書類、読みにくい大使館のホームページ、返ってこない大使館に送ったメール、電話を余裕で切る大使館職員…などなど。
ストレスの種は山ほどあるが、その大半が大使館に関係することであろう。
しかし、大使館を批判しているわけではない。
僕も最初は苛立って仕方がなかったのだ。
一度、電話を切られたため、再度かけ直してまず「切らないでね」と告げて話し始めて一分後、電話は一方的に切れた。
TOTOのHold the Line を電話越しに聞かせてやろうかと思ったのも無理からぬ話だ。

Hold the line! Visa is not always on time! wow wow wow…
(電話を切らないでくれ!ビザは時間通りにいかないものさ…。)

しかしまあ、文化の違いである。意地悪しているわけではないだろう。大使館職員とは忙しいものなのである。その忙しさときたら、一年前に僕が送ったメールの返信を未だできないほどである。
留学前の海外生活シミュレーションだと思ってほしい。
そして、海外で日本クオリティーのサービスなど、求めるべくもないと早々に諦めるべきなのである。
さすれば、「お客様は神様」という信念の日本式接客を前に、涙をこらえることはできなくなるだろう。

VISA申請で最も求められるのは寛容さである

必要書類

VISA申請の心構えを理解したのなら、ここからは具体的な内容に入る。

なお、これから話す内容はVISA申請の一例として、僕の取得したチェコ共和国の就学VISAの話をする。渡航先の国、VISAの種類によって必要なものは異なってくる。再度、各々の渡航する国の在日大使館の情報を確認してほしい。

VISA申請用紙

  • 申請者の情報(生年月日、本籍の住所、渡航先の住所、旅券など…)
  • 渡航の目的(学問、就業、駐在員の家族としてついてくなど)
  • 渡航の期間
    などなど

大使館のホームページからダウンロードできる。表記はチェコ語と英語のみだが、長期VISAの要項の下のほう「V.その他の留意事項 1.」に日本語での記入要領があるのでそれを参考にするとチェコ語も英語もわからなくとも何とかなる。しかし、実際の用紙の項目番号と、日本語での記入要領の項目番号がずれている箇所が数か所ある。ご愛嬌ということで、十分注意してほしい。

なお、29番、30番の「チェコへの入国予定日、出国予定日」は、実際の渡航予定日よりも余裕を持って書くことを強く勧める。
「未定でもいいので必ず記入するように」と書いてあるが、その二つの項目に記入した日付でVISAが下りた。結果、出発が遅れ、帰国があわただしくなってしまった事がある。
29番、30番に記入した日程でVISAが下りると考えていいだろう。

カラー写真

こちらはパスポートと同じサイズの物で、撮影の際注意すべきこともパスポート取得の際と同じである。

  • フチなしで、(縦)45ミリメートル×(横35)ミリメートル のサイズ
  • 正面、無帽、無背景
  • メガネのレンズに光が反射していないこと

など、VISA申請用だからと言って特別注意するべき事柄はない。

この写真を2枚用意する。

一枚は上記の申請書の右上(大使館のページでは「左上に貼付」とあるが、実際の用紙は右上に貼付する欄がある)に貼付し、もう一枚は裏側にフルネームをローマ字で記入して提出する。

パスポート

こちらは、提示と、データ面(所持者の写真や署名の入っているページ)のコピーを提出する。コピーは白黒で問題ない。

注意する点としては、有効残存期間が、チェコ出国予定から数えて90日以上必要ということである。
(例)2015年2月28日まで滞在の場合、パスポートは2015年6月以降まで有効でなければいけない。

滞在の目的を証明する書類

留学する場合は、入学許可証がこれにあたる。

稀に、学校側が英語のみで表記された書類を送ってくることがあるようだが、チェコ語で記載されているものが必要となる。

十分な生活費があることを証明する書類とそのチェコ語訳

ここが少し厄介である。

銀行の預金残高証明書がこれにあたるのだが、銀行の発行する証明書は、日本語や英語、フランス語など数種類の言語で記載されている場合がほとんどである。
しかし、チェコ語などというマイナーな言語で記載してくれている銀行などこの世に存在しないだろう。
よって自分で翻訳会社に翻訳を依頼する必要がある。

僕は様々な言語の翻訳を請け負っている「アミット」という翻訳会社に翻訳を依頼している。

ホームページからメールで見積もりをして、PDFで原本のデータを送付すると一週間ほどで出来上がる。料金は預金残高証明書のみであれば10000円ほどだ。
翻訳証明書をつけなければデータで納品が行われる。

翻訳を依頼する際の注意点としては、翻訳証明は必要ない。

以前、「一応つけておいた方がよかろう」と思いつけていったら、大使館の職員に「コレ、必要ないですし、邪魔なんで取りますね」と言われてしまった。金が余計にかかる上に邪魔だったのだ。
翻訳認証は大使館が行うので、きちんと翻訳されているという会社の証明はいらないのだ。

なお、申請時には日本語で書かれた原本と、チェコ語に翻訳したものの両方が必要である。
またまた以前、チェコ語に翻訳したものだけもっていって原本を家に忘れたことがあった。結局、後から郵送して事なきを得た。
原本は翻訳を待っている間はしっかりと保管し、かつ、忘れないようにしておかねばならぬ。

半年の滞在で約30万円、一年の滞在で約50万円ほどの金額が必要となる。

クレジットカード

国際的に通用するクレジットカードの提示と、表面のコピーの提出が必要である。これも白黒で問題ない。
家族カードでも大丈夫だが、カードは本人名義でなければならない

住居が確保されていることの証明書

賃貸契約書の原本入寮証明書の原本がこれにあたる。

日本の自宅に郵送する必要がある場合、積極的に相手に送るように連絡することが重要である。奥ゆかしい和の心でチェコ人とそういったやり取りをしていたらいつまでたっても事は進まない。

「あっち行って!」と言われようとも、何度も何度も姉の部屋のドアをノックして「雪だるまつくらへん?!」としつこく誘う彼女を見習うべきだろう。

海外旅行傷害保険の保険証券

これはどのようなものでも良いという訳ではない。いくらか満たすべき条件があるのだ。今現在、日本国内の保険でその条件を満たす保険は確認できてい。もし、見つけたとしても満たしていることを証明する必要があり、またチェコ語に翻訳して云々をせねばならん。

そこで、在日チェコ大使館の「長期ビザについて」というページの「補遺2 保険の証券について」に記載のある以下の会社の外国人保険に申し込むのが賢明だろう。これらの会社の保険は必要な要件を満たしている。

  • SLAVIA pojistovna, a.s.
  • UNIQA pojistovna, a.s.
  • VICTORIA-VOLKSBANKEN pojistovna
  • MAXIMA pojistovna a.s.
  •  Pojistovna VZP, a.s.

インターネットで申し込むと、しばらくしてからメールで保険証券が送られてくる。それをプリントアウトして申請時に持参する。海外の本社から郵送されてくるのを今か今かと待つ必要はない。

なお、この保険証券はVISA受け取り時に用意できていればよいのだが、申請時にあらかじめ提出しておくのがベターだろう。もし問題があれば、VISAの受け取りまでに修正することができる。

日本の無犯罪証明書

警視庁、各県警察本部で発行された「犯罪歴が認められない」という証明書。

また、過去三年の間に第三国に6か月以上滞在した場合はその国の無犯罪証明書も必要となる。

用意すべき書類はこれが最後だが、実際に準備に取り掛かる場合はまずこれから始めるのが賢明だ。

一番時間がかかるのだ。

3ステップある

手順 1 無犯罪証明書発行のためのレター

まず、大使館の領事部の担当者に「無犯罪証明書発行のためのレター」をもらわねばならぬ。なぜ、無犯罪証明書が必要なのか証明する書類だ。
大使館のホームページには「レターの提出を求められることがあります」と書いてあるが、僕は二回発行を申請して二回とも警察にレターの提出を求められた。各々の県警によって対応が異なるやもしれんが、用意しておいて損はないはずである。

切手を貼り、宛先を書いた返信用封筒(角形5号=A5サイズ以上)を同封して、以下の内容を記載し、領事部に郵送する。一週間ほどでレターが送られてくるはずだ。

  • 申請者の姓名と読み方
  • 連絡先電話番号
  • 申請の目的(VISA申請のためであろう)
  • どの県警に申請するか
  • 申請者のパスポートのデータ面のコピー

 

手順 2 無犯罪証明書申請

無犯罪証明書の発行をしている警察署に以下のものを持参していく。(大阪府警の場合。他県は要確認)

  • 手順1で大使館から送られてきたレター
  • パスポート
  • 住民票の写し(マイナンバーカードでも可)

申請は無料である。申請してから14日で受け取りができる。それより早くなることはないようだ。

指紋を採取するため、本人でなければ申請できないので注意

手順 3 アポスティーユ認証

申請から14日経過し、やっと受け取れた。しかし、終わりではない。アポスティーユ認証を受ける必要がある。大使館のホームページにも明記されているが、これがないと申請を受け付けてもらえない。

そもそも、アポスティーユ認証とは何なのか。

「大使館・(総)領事館の領事の承認があるものと同等であるとみなすためのもの」

であるらしい。ふむ、よくわからん。なんせ、必要だそうだ。

大阪の場合、大阪府警察本部から徒歩5分の所に外務省大阪分室があり、受け取ったその日のうちに窓口で認証の申請ができる。認証済みの証明書を受け取れるのは翌日からだ。仕事が早くて助かる。
申請の方法は
・窓口で申請、窓口で受け取り
・窓口で申請、郵送で受け取り
・郵送で申請、郵送で受け取り
のうちから選べるらしい。

 

以上、アポスティーユ認証まで済んで、無犯罪証明書の準備は完了である。

また、重要なことだが、この書類は開けてはいけない。どのようなものか見てみたい気持ちは理解できるが、適切な役所(外務省など)以外が開封すると無効となり、二週間の努力は水の泡となる。

一部提出書類のコピー

結構忘れてしまう人も多いようだが、一部書類のコピーも一緒に提出しなくてはいけない。
もし、コピーを忘れてしまえば、大使館から徒歩5分ほどの病院の売店までコピーを取りにいかなくてはいけなくなる。

コピーが必要な書類は以下の通り

  • パスポートのデータ面
  • 滞在の目的を証明する書類一式
  • クレジットカード
  • 住居が確保されていることの証明書
  • 海外旅行傷害保険の保険証券

必要書類まとめ

以上が必要書類だ。まとめると…

  • VISA申請用紙 1通
  • カラー写真(パスポートサイズ) 2枚
  • パスポート、パスポートのデータ面のコピー 2枚
  • 滞在の目的を証明する書類(チェコ語で記載されたもの)原本とコピー1枚
  • 十分な生活費があることを証明する書類(原本とチェコ語訳)
  • クレジットカードと表面のコピー 2枚
  • 住居が確保されていることの証明書 原本とコピー1部
  • 海外旅行傷害保険の保険証券 原本とコピー1部
  • 日本における無犯罪証明書(アポスティーユ認証済みのもの)

VISA申請の予約

以前は電話で予約するシステムであったが、2019年2月1日からメールでの予約になった。専用のメールアドレスにメールを送ると、予約のメールを受け付けたという旨のメールが自動送信で送られてくる。
この時点では予約は確定ではなく、後日予約日確定のメールが送られ、その時点で確定となる。

申請の殺到する七月、八月はどうやら一月待ちというのが当たり前らしい。
僕も、7月上旬に予約のメールを送ったのだが、申請できるのは8月末だといわれた。

書類をそろえるのと並行して、なるべく早く、二か月前には申請の予約を取っておくことを勧める。

まとめ

大使館はその対応の悪さにおいて右に出るものを知らない。
しかし、腹を立てても仕方ないのだ。早々に諦めて、寛容さをもって接するのが肝だ。

必要書類をすべてそろえるのは早くとも三週間はかかる。その間に早めに(具体的には、予約の殺到する時期は二か月くらい前に)申請の予約を取っておく。

 

 

次回は実際に大使館で申請をする際のことを書こうと思う。

諸君の書類が無事にすべてそろうことを祈る

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