チェコに来てからはや一か月。
あぁ…めんどくさい。食事の用意がめんどくさい。
まあ、パンを食べるという手もあるのだが、以前の記事でも述べた通りパンの闇は深い。
早くて安くてうまいが、兎に角、太る。
体重が減少の傾向を見せている今となってはまた同じ道をたどることは避けねばならぬ。
そこで、今回はチェコで生活し始めておよそ一年もの間手を出してこなかった「あるもの」を試してみようと思う。
その「あるもの」こそ、今回のメインテーマ、「チルド食品」である。
チェコでの食生活 ~入門編~
チェコに限らず、海外で生活を始めた方がまず困ること。
「食事のメニュー」
いかんせん、なんだかよくわからんものが多いし、どれをどんな風に食べるのかよくわからない。そもそも、何をどこに売っているのかも分からない。
日本から持ってきた食品は限られているし、現地調達は厳しい。
僕の個人的な意見としては、
海外での食生活の基本は、現地の食材。祖国の食品はご馳走。
ヨーロッパの和食事情
以前の記事でも紹介したように、チェコで日本の食品を購入しようとしたら阿保みたいに高いのだ。
- 醤油 一瓶(小)約550円
- 豆腐一丁 約500円
- インスタント味噌汁一杯 約300円
大豆製品は栄養があって安いというのが売りだというのに、これでは大豆製品の魅力が激減する。
日本にいたころは、米さえ炊いておけば、
- 冷奴
- 納豆
- インスタント味噌汁
- 白米
で十分に事足りるだろうに。
海外、ましてやヨーロッパではこれらは高級食材なのだ。
日本からレトルト食品や缶詰を持参する方も多くいるだろう。
そういった食品は渡航直後にいくらか消費するのがいい。
慣れない土地での疲労や、時差ボケで体調を崩しやすい。そんな時こそ、普段から慣れ親しんだ食品を食べるといいだろう。
しかし、しばらくすれば落ち着いて現地の食品で対応できるようになるだろうが、また日本食が恋しくなるやもしれない。そんなときのためにも少しは残しておくのが賢明だ。
ヨーロッパの安い食品
ならば、ヨーロッパで安いものを中心に献立を考えよう。
ヨーロッパで使える安いものは何だ?
パン
菓子パン、総菜パン、食パン、何かしらのおかずと一緒に食べるパン。基本的に何でも安いしおいしい。
普段の生活に取り入れるのに菓子パン、総菜パンは論外として、食パンはかなり有効だ。
一辺が10㎝ほどの正方形の食パンが500グラム(大体一斤くらい)120円ほどで購入できる。
おかずをいくらか用意すれば、その食パンを3枚ほどで事足りる。
卵
焼く、ゆでる、なんかと絡める、つなぎで使う。
「得意料理は目玉焼き!」という人にも料理好きの人にも強い味方であらゆる栄養を摂取できる。
いろいろな意味で完全な食品だ。
チェコでは10個入り、20個入り、30個入りと、日本と比べてまとめて多く購入できる。
僕は基本的に30個入りを買うが毎日食しても2週間程度は持つ。
2019年、日本のスーパーで売られている卵の値段の相場は
- 10個入り 221円
だそうだ。つまり一個あたり、22.1円。
プラハでは、
- 30個入り 360円(79チェココルナ)
一個あたり12円。
スーパーでまとめ買いしておくのが得策だ。
加工肉類
ベーコン、サラミ、カルパスなど…非常にラインナップが充実しており、味も素晴らしい。
40㎝はあろうかというサラミが大体500円ほどで購入できる。こちらはそのままでも食べられるし、軽く火を通すもよし、料理に使うもよし。少々値は張るものの日持ちもするので冷蔵庫の肥やしになる心配もない。常備しておけば小腹が好いたときにかじれたりと、なにかと便利だ。
ベーコンは、日本ではなかなかお目にかかれないような塊で売ってもいるし、日本で見かける薄切りタイプは「イギリススタイル」として売られている。こちらはサラダと共に食することが多いが、魅力は何といてもその香りだ。薄切りで売られているものの中で一番安いものををフライパンで火を通すと、燻製肉の香りが部屋全体に広がる。一度試せば、日本のベーコンに戻れなくなるだろう。
僕は、男性がソーセージを食べているパッケージの「Kostelecke Uzeniny」の製品が好きだ。100グラム約100円で購入できる絶品だ。
ピクルス
日本ではハンバーガーに入っているものを食べるくらいで日常的に食している人はいないだろう。
ピクルスは購入しても食べなかったことのある人も多いだろう。理由としてはピクルスを生かす食材と合わせないからで、和食においての漬物と同じく、ヨーロッパの食材の中に取り入れれば非常に優秀な食材となる。
680グラムを130円ほどで購入できる。
兎に角、酸っぱい食べ物なので加工肉や、卵と一緒に食べるのがいいだろう。
ザワークラウト
中央ヨーロッパに留学した日本の学生がこぞって酷評する(らしい)キャベツの漬物。これまたものすごく酸っぱい。だがこれも、単体で食べる様なものではなく、ベーコンなどと共に食すと、塩気と酸味のバランスが素晴らしい。
テスコオリジナルのブランドでは、大きな瓶が100円弱で売られているのでこれも、常備すると助かる食材だ。
実際の食事メニュー
写真はある日の朝食である。
もう眠いしおなかすいたし料理できないしめんどくさい…という方でも安心の献立だ。
内容は
- 目玉焼き (卵2個)
- ベーコン 2枚
- オリーブ 5個
- ピクルス 3本
- ザワークラウト
- サラダ
- 食パン
調理と言えば、卵とベーコンを焼いたくらいのものだ。それでも、上に挙げた食材をそろえておけば10分程度でそれなりの食事を用意することができる。
チェコでの食生活 ~応用編~
応用編、と言っても、最初は頑張ってたけどマンネリ化してきたし続かない…
そんな方への提案だ。
チェコのチルド製品
やっと本題だが、チェコに来てからひと月、学校の授業も始まりちょっと疲れた。
食事の用意がめんどくさい。
そんなときにとあるものが目に入った。
チルド食品である。
レンジでチンするだけのお手軽調理(仮)で、3分もあれば料理が完成する夢の様な食品だ。
今までは、「これ、おいしいのだろうか?」「調理の仕方、わかるかな?」と避けてきたが、そんなことは言ってられない!食事の用意がめんどくさい!
ということで、試してみた。
今回は二品。
ボロネーゼソースのラザーニャ
もう一品は、チェコ料理でミンチカツとマッシュポテト。
それぞれ感想を述べてみよう
ボロネーゼソースのラザーニャ
まず、作り方だが、パッケージにイラスト付きで乗っているので特に苦労することはなかった。
電子レンジとオーブン両方で調理できるようだが、今回は電子レンジで調理。
オーブンだと30分ほどかかるところ、電子レンジだと3分でできる。後片付けも簡単だ。
- 中のトレイを取り出す
- スプーンなどで表面に穴をあける
- 電子レンジで3分加熱
完成
あとはひっくり返して皿に盛りつける
(隣に置いているのがiPhone6S)
肝心な味だが…
素晴らしかった。
濃厚な肉やチーズのうまみが広がり、ハーブとスパイスが華を添える。
日本の食品よりもチーズの濃厚さが目立つような気がした。
全く文句はない。
価格は約330円
ミンチカツとマッシュポテト
こちらもラザーニャと同じ要領で調理する。
パッケージはこのような感じ
調理すると
肉がパサついてるなどは一切なく、これまた非常においしかった。
こちらもチーズの濃厚さが際立ち、薄めに味付けされたマッシュポテトと相性は抜群だった。
こちらの価格は約412円
たまにはいいけれど…
日本だけではなく、チェコでもチルド食品は素晴らしかった。
しかし、これもパンと同じで使い方を誤れば大変なことになる。
どうしてもめんどくさいときに使うのがいいだろう。その辺も含めて日本と変わらない。
まとめ
- 食事は現地の食材をベースに。
- 渡航直後は日本から持ってきた食材を有効活用。
- ピクルス、ザワークラウト、加工肉、卵、パン。これさえあれば何とかなる。
- チルド食品はチェコでも素晴らしかった。
食事は毎日とるものだが、経費を削減しようとすると、真っ先に削られるところでもある。
だが、毎日の楽しみのためにも、健康維持のためにもしっかりと食事はとりたい。
現地の食材をうまく利用すれば食費を押さえつつ、栄養豊富なしっかりとした食事がとれる。
現地の伝統的な食品にはその土地にあった栄養や、先人の知恵が詰まっているのだ。
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